2009年4月4日土曜日

IE8 と Firefox が目指しているベクトルは違う。

Mozilla の Firefox が目指しているものは恐らく Firefox が OS に変わるプラットフォーム化。対して、IE が目指しているものはWebサービスを最大限に利用すること。何が違うかといえば、Firefox の場合は今後の Web を見据えて Web ブラウザのあるべき姿を思い描き自分自身が主人公になろうとしているということ。IE は今の Web をより使いやすくすることを目的としている感じがします。

IE のどのあたりがWebサービスを活かそうとしているのかというと、Webスライスにしてもアクセラレータにしても、あれはサービスプロバイダがあってこそ成り立つ機能であるというところにあります。あれらはもともと Web サービスをプレビューする機能しか備わっていません。IE8 はWebサービスへの窓口となるべく存在を想定して作られているようです。そのあたりは Google の Chrome も同じだと思います。

だから、ブラウザ自体のカスタマイズを楽しみたいか、Webサービスを有効に活用したいかでも Firefox と IE のどちらを選ぶかが変わってくると思います。

ちなみに、Firefox がWebサービスを活かせないというわけではないし、IE がカスタマイズやプラットフォーム化ができないというわけでもない。次期 Firefox の Javascript エンジンはすぐれたものだろうし、IE9 はもっと多くの標準をサポートするでしょうから。

だから、Webブラウザのシェア争いにあまり意味はないと思います。開発競争はお互いを高めていくのに良いことだけど、ユーザーがお互いを貶し合うためにある競争ではないということ。