2015年10月24日土曜日

Windows 10 で今後できるようになること

Microsoft の Windows 10 は個々の機能や特徴を見ても面白いものが多いですが、それらが一貫した戦略のもとにあるものだと考えるとさらに Windows への期待が高まるかもしれません。

ではまず、Windows 10 の注目の機能、特徴、展開を見ていきたいと思います。

Windows Universal Apps

Windows Universal Apps とはデバイスの画面解像度や搭載するプロセッサのアーキテクチャが違っても Windows 10 が搭載されていれば全てのデバイスで利用可能なアプリです。これは画面サイズの違いを吸収する設計をすればどんなデバイスにも対応できることになります。Windows Phone でも Windows PC でも Xbox でも、同じアプリが動くという事は既に知れ渡っている通りです。

Windows Bridge

これは Windows 10 そのものの機能ではないのですが、Android や iOS 向けのコードを再利用し Windows 10 向けにアプリを開発できるようにする機能です。これはアプリ開発者の協力が必要になりますが、他のプラットフォームと同じものを Windows 10 にも提供できるようになります。他のプラットフォームでできることは Windows にもできるということです。

Microsoft Edge

Internet Explorer に代わる Windows 10 の新ブラウザ、Microsoft Edge では、Google Chrome や Firefox 向けの拡張機能をそのまま利用できる予定です。これは Windows Bridge が目的とする所に似ています。最終的には、iOS デバイスや Android デバイスを殺すことなく Windows 10 デバイスにもシームレスにユーザーを移行させることが可能になります。

Continuum for Phones

Continuum for Phones とは、Windows 10 Mobile スマートフォンを PC モニターに接続すると、デスクトップ OS として操作が可能になる機能です。これが今後 Windows 10 でできるようになることに直接関係しています。

Windows 10 で今後できるようになること

これらの機能は Microsoft が掲げる「Windows 10 をすべてのデバイスで」という戦略の延長線上にあるものだと言えると思います。現状では各デバイスに個別の Windows 10 がインストールされている、もしくはそうなることを目的としている状況ですが、スマートフォンというひとつの中心となるデバイスが、接続された機器によって色々なデバイスへと姿を変えるという形へと変化していくのではないでしょうか。

まずは Windows Phone を PC モニタに接続し、PC として使えるようになります。ここで Windows Universal Apps の「画面サイズの違いを吸収する設計」が活きることになります。

今後 Windows Phone と接続することを目的としたポータブルディスプレイが出てきたとして、Continuum が無線で使えればスマホを鞄にしまったままそのディスプレイを操作して、タブレットとして使うことができるようになります。

テレビに接続されたスマホとゲーム用のコントローラがあればゲーム機にもなります。

デスクトップ、タブレット、ゲーム、テレビなど、基本的にディスプレイのサイズが違うだけで、機能的に Windows Phone で実現できるものはスマートフォン+ディスプレイ+入力機器で実現されていくと予想できます。スマートフォンより大きなマシンパワーが必要なものに関しては今後も専用のマシンが生き残っていくのでしょう。