そしてこの Microsoft Edge ですが、win32 アプリケーションではなくユニバーサル Windows アプリで構築されているようです。
なので UI を1から作り直したことになります。
したがって、それが原因で IE でできていたのに MSEdge ではできなくなった操作も幾つかあるようです(または実装が間に合わなかった)。逆にできるようになったこともいくつかあります。
できなくなったことまたは不具合(?)
例えば、
- 戻るボタン長押し or 右クリックで何ページ前まで戻るかを直接指定できない。
- ユーザースタイルシートを指定できない。
- フォントの指定ができない。
- 右クリックメニューの機能が少ない。
- 他の Web ブラウザからのリンクをドラッグ&ドロップして URL を展開できない。
- 起動時、前回閉じたウインドウの位置を記憶していない。
- 最大化した状態でウインドウを閉じて、再度起動後にウインドウ表示にすると以前のウインドウサイズを記憶していない(個別の環境による可能性もあり)。
- スムーズスクロールのON, OFF 切り替えができない、もしくは分かりにくい。
- OneDrive サイトのページ内に直接ドラッグ&ドロップでファイルのアップロードができない。
できるようになったこと
- リーディングリスト → 後で読む機能のようなもの(Internet Explorer 5 for Mac のスクラップブックに近い)
- Web ノート → Web ページ上に直接メモを書き込み、OneNote やお気に入り、リーディングリストに登録することが可能
- 会話型音声認識アシスタント コルタナ(日本語版は後のアップデートで対応予定)
非対応技術
- ActiveX コントロール(Silverlight, JAVA, CSS Filter 等)→ リッチコンテンツは HTML5 で
- VBScript → ほとんど使われていない。 Javascript が利用可
- Browser Helper Object → Javascript ベースの拡張(Chrome や Firefox の拡張)を利用可能になる予定
- VML (Vector Markup Language) → VML が標準化された仕様の SVG (Scalable Vector Graphics)が利用可
Flash のみ特別扱いで、Adobe 社から提供された ソースコードを MSEdge 本体に組み込み、Flash を利用可能にしているのだそうです。
ですが、これは間違いで IE の最新の Web 標準モード(Edge モード)を切り離し、独立した Web ブラウザとして作り直したものが Microsoft Edge です。
つまり、Web 標準に対応できなかったのではなく、IEが実装をしている限り使われ続けていた古い技術を切る捨てる目的で MSEdge は誕生したのです。
現状では 機能が貧弱な MSEdge ですが、今後のアップデートで洗練されていくことを期待しましょう。